補綴物の内面の処理

投稿日:2023年2月10日

カテゴリ:院内設備、器具

詰め物や被せ物(以後、補綴物)を歯にセットする際に、その材質に合った色々な処理をします。

その中でも、オールセラミックを除いた多くの材質に対して行う処理方法にサンドブラストというものがあります。
サンドブラストとはどのようなものなのでしょうか。

補綴物をセットする前に、適合に問題がないかなどを調べるためにお口の中で試しに合わせてみる作業を行います。
お口の中に補綴物を入れると唾液や滲出液、場合によっては血液などが補綴物の内面に付着します。
これらは歯に補綴物をくっつけるための阻害因子になります。
サンドブラストは、アルミナ粒子を噴射することにより、接着阻害因子を除去したり細かい凹凸を作ることで接着強度を向上させる目的があります。

では、サンドブラストによる変化を実際に見てみましょう。

上の写真は口腔内から脱離した金属の内面です。
ここにサンドブラストをしてみましょう。

なんとなくキレイになった感じがしませんか?
今回は効果がわかりやすいように、口腔内から脱離して廃棄になった金属でお見せしました。
実際には新しく製作した補綴物にも同じように処理します。

このように機械的な処理を行なったのちに化学的な処理を行なって補綴物をセットする、というのが基本的な流れになります。